パルス幅と波長

美容皮膚科ではレーザーを使用して
シミ治療を行うことがありますが
レーザーにもいろいろな種類があります。

そこで、レーザーの種類によって
どのような違いが生じるのか解説しておきます。

だいたいこんな感じになるらしい
というレベルの話として読んでください

なお、ピコレーザーの現状については
以下のページを見てください。

ピコレーザーによるシミ治療・肝斑治療の現状(2016年7月時点)

しみレーザー治療の対象

レーザーシミ治療には
特定のシミを狙い撃ちする治療と
顔全体の不特定のシミを対象とする治療がありますが
メインとなるのは前者の狙い撃ち治療なので
それを念頭に解説していきます。

しみレーザー治療の考え方

検討すべき事柄としては
レーザー機種の「パルス幅」、「波長」や
術者が行う「設定」などです。

術者の「設定」は人によって違うので
ここでは取り上げません。
そこで、まずは使用するレーザー機種が
どのような効果を出せるものなのか
「パルス幅」と「波長」から考えることにします。

どちらも重要ですが
レーザーシミ治療で、より重要なのは「パルス幅」です。
どのような効果が出せるかは
ほとんどこれで決まります。

レーザーとパルス幅

パルス幅については、
正確にはどのように考えるか知りませんが(光の長さか?)
照射時間と考えておいて問題ないと思います。
パルス幅で使用する時間の単位は以下になります。

sec(秒)

msec(ミリ秒)

μsec(マイクロ秒)

nsec(ナノ秒)

psec(ピコ秒)

1000分の1ずつ単位が小さくなります。
なお、μ(マイクロ)はギリシャ文字ですが
英字のuが使われることもあります。

よくパルス幅が短いとか長いとか言いますが
単位が小さくなるほど、パルス幅が短いとなります。

現在出ている美容レーザーに合わせて
具体的に当てはめると以下のようになります。

ミリ秒:ロングパルスレーザー
マイクロ秒:短パルス・ノーマルレーザー
ナノ秒:Qスイッチレーザー
ピコ秒:ピコ秒レーザー

補足情報

マイクロ秒については
ロングパルスの分類に入れることもあり。

パルス幅の特徴

パルス幅が短いほど
    ↓
熱が広がりにくい
深い位置のシミに使われる
威力が強くなる

熱の広がりについて

レーザーによるシミ治療では
熱が広がらないレーザーが好まれます。
メラニン以外の部分にダメージを与えないためです。

パルス幅が短いほど熱が広がりにくいので
熱の広がりの点から考えると
Qスイッチレーザーが一番
シミ治療に適しているとなります。

補足情報

レーザー脱毛では
熱の広がりにより毛の周辺組織も
破壊することが求められるので
熱が広がるロングパルスが使われています。
(脱毛だと99.9%がロングパルスです)

深い位置のシミについて

とりあえず波長のことは無視しますが
パルス幅が短いレーザーが
深い位置のシミ治療に使われています。
(これも熱が広がらないことが理由らしい)

シミの中には深い位置を狙わないと
除去できないものがあるので
この点からしてもシミ治療では
Qスイッチレーザーが有利になります。

レーザー威力の強さと炎症後色素沈着

炎症後色素沈着の解説でも述べていますが
レーザーや光治療では
肌の状態(色など)が同じであれば
照射の威力が強ければ強いほど
炎症後色素沈着が生じる可能性が
高くなると考えておいていいと思います。

すると、パルス幅が短いほど威力が強いので
Qスイッチレーザーによるシミ治療が一番
炎症後色素沈着が生じる可能性が高いことになります。

どのパルス幅のレーザーが使われているのか

レーザーによるシミ治療は
Qスイッチレーザーが基本になると
考えておいて問題ありません。

深い位置のシミは
Qスイッチレーザーでしか取れないので
あらゆるシミに対応できる
美容皮膚科を目指すのであれば
Qスイッチレーザーは必須

デバイスとなります。

ノーマルレーザーについては
必須ではないですが
あるならQスイッチレーザーと
使い分けすることで存在価値があります。
(但し、光でも代用できることが多い)

ロングパルスレーザーについては
シミ治療では、あまり使われていません。
対応できるシミが、かなり限定されるからだと思います。

補足情報

ロングパルスレーザーでも
新しい技術が進化すれば
もう少し切れ味のよい機器に
なりうる可能性はあります。

パルス幅が理解できたら
次にレーザーの波長を考えます。

覚えておくべき波長

レーザーシミ治療では
4つの波長を覚えておきます。

1:694nm  (ルビーレーザー)
2:755nm  (アレキサンドライトレーザー)
3:1064nm (Ndヤグレーザー)
4:532nm (532レーザー)

レーザー波長の特徴

シミ治療で関係してくる波長の特徴は
    ↓
メラニンに対する反応の強さ
レーザーが届く深さ

メラニンに対する反応の強さ

波長が短いほど
よくメラニンに反応すると
考えておけばいいです。

ただ、レーザー治療では
前述したパルス幅の方が
実際にシミが取れるかに直結します。

なので、メラニン反応は
あまり考えなくても大丈夫です。

補足情報1

レーザー照射・光照射ともに
色が薄いシミは治療しにくいと言われています。
照射をしてもシミが反応しにくいからです。
色が薄いシミの場合には
反応の良い波長が好まれるので
波長の話も関係してきます。

補足情報2

光によるシミ治療では
機種によるパルス幅の差は少ないので
波長によるメラニン反応は見たほうがいいと思います。

レーザーが届く深さ

波長が長いほど
レーザーは皮膚深部に届きます。

シミ治療では
シミの位置(浅いか深いか)が
問題になることが多いので
この特徴は重要です。

では、どのレーザーが良いのか?

パルス幅と波長の組み合わせで
レーザーの種類は決まります。

シミ治療では
Qスイッチが基本なので
Qスイッチレーザーを中心に取り上げます。

1:Qスイッチ・ルビーレーザー(694nm)
2:Qスイッチ・アレキサンドライトレーザー(755nm)
3:Qスイッチ・Ndヤグレーザー(1064nm)
4:Qスイッチ・532レーザー(532nm)
5:フラクショナルQスイッチレーザー(まとめ)
6:ロングパルス・レーザー(まとめ)

補足情報

なお、具体的なパルス幅の値については
同じ波長のQスイッチであっても
機種性能によって違いがあります。
単位がnsec(ナノ秒)なので
大分類すると同じ仲間というだけです。

大切なこと

ここまでパルス幅と波長の話をしましたが
実際には、出力設定とかも影響してきます。

また、理論的なことも大切なのですが
シミ治療では、「経験」とか「コツ」等が
とても重要になっています。
クリニック選びの際には
そのことは忘れないでくださいね。

シミ治療可能クリニックを探す

シミ治療の症例写真を見る

シミ治療解説

スポンサードリンク

スポンサードリンク

上に戻る