ニキビを効率よく治すには

皮脂に影響を与えている原因に対して
日常生活の改善を行いながら
補助的に医療機関を利用すること

効率の良いニキビの治し方です。

まずは、前提知識として必要となる
対症療法と根本療法について
説明しておきます。

対症療法によるニキビ治療

ニキビの原因は何であれ
一定期間内において
存在しているニキビを治し
新たなニキビ発生を抑える方法です。

その後、ニキビが出てくるかは
その人の皮脂発生原因が影響します。
ニキビサイクルから抜け出し
ニキビが出来なくなる人もいれば
再びニキビが出続ける人もいます。

根本療法的なニキビ治療

ニキビの原因を特定して
その原因を治す、あるいは
その原因を避けることで
治療期間後においても
ニキビを出来なくする方法です。
根本療法による治療です。

なお、原因を避けるだけでは
根本的に治ったといえないのですが
ここでは、便宜上
原因を考えていく治療を
根本療法的な治療と扱います。

では、ニキビ発生の原因は何か?

通常、いろいろ言われますが
ニキビ原因の根源にあるのが
出すぎてしまう皮脂です。

従って、ニキビの原因を考える時は
皮脂発生原因を考えます。

そして、皮脂発生原因としては
以下の5つが大切です。

1:皮膚の乾燥感(スキンケア)
2:軽度のストレス
3:飲食物(最重要)
4:ホルモン異常
5:個人差・体質(これも重要)

【ポイント】
ニキビは多因性の病気です。
上記に挙げた原因が複数存在して
ニキビが出来ていることがあります。
特に、3と5、あるいは3と4と5の
複数原因でニキビが出来ている場合は
ニキビがなかなか治らない傾向にあります。

ニキビ原因(皮脂発生原因)の詳細はこちら

補助的に医療機関を利用する

上記の皮脂発生原因の詳細を見て
日常生活で改善できそうなものを
まずは取り組んで下さい。

その次に、医療機関を利用した
ニキビ治療を検討します。

では、医療機関では
どのようなニキビ治療が
行われているのでしょうか?

医療機関のニキビ治療

医療機関で行われているニキビ治療は
様々なものが存在しています。
目的別に分類すると以下のようになります。
(詳しい内容は、ニキビ治療一覧へ)

・皮脂抑制目的
・毛穴つまり防止目的
・抗菌・炎症抑止目的
・膿排出目的
・原因をさぐる目的(検査)
・その他

ニキビ治療一覧はこちら

医療ニキビ治療の現状

医療機関で行うニキビ治療の多くは
ニキビの症状を抑える目的の
対症療法となっています。

対症療法といっても
保険診療で出来るものから
自由診療でないと出来ないものまで
いろいろあります。
効果・副作用は、ピンキリです。

イソトレチノイン内服という
非常に強力な対症療法もありますが
副作用も強いので、あまり使いません。

現在、代表的な対症療法は
保険診療で行われている
ディフェリンです。

対症療法のディフェリン

最近、ディフェリンを使うだけで
ニキビは治ると考えている
皮膚科の先生もいるようなので
あえて言っておきますが
そんなに甘くないと思いますよ。

たしかに、ディフェリンは有効です。
ディフェリンを一定期間使うことで
ニキビが出来にくい状態になる人は
多くいます。
(ニキビサイクルからの脱却)

しかし、ディフェリンでは治らない人が
少なからずいるのも事実
です。
その人達をどうやって治療していくかが
重要なところ
なのに
ディフェリンを使っている先生は
ディフェリンで治らなかった場合に
どのように治療していくかの情報を
発信してないわけです。

何らかの原因で皮脂が大量に出てしまい
ニキビが治らずに悩んでいる人はいます。

根本的な原因を探っていくには
時間がかかります。
5分や10分程度の診療で
わかるものではありません。
また、保険診療外の新しい治療法を
学ばないと対応できません。

ニキビの治し方 実践編

では、どのように原因を探っていくのか?
また、どのような場合に
医療機関を利用したらよいのか?

主たる皮脂発生原因を
個別に検討していきます。

1:皮膚の乾燥感

これは、スキンケアで対応します。
無難なスキンケア用品を選ぶことが
大切になります。

乾燥しやすくなるスキンケアを
止めるだけで出来ます。

【対応と難易度】
日常生活の改善がメインです。
難易度は、レベル1です。簡単です。

ニキビ対策のスキンケア

2:軽度のストレス

なぜ、新入生や新社会人は
ニキビが出来やすいのか?

心理面ばかり注目されますが
周囲の客観的な変化にも
注目する必要があります。

これを理解していれば
日常生活の対応は楽になりますよ。
詳細は、以下の「ニキビとストレス」へ

【対応と難易度】
日常生活の改善がメインです。
(医療メンタルケアもあるけど)
難易度は、レベル2です。

ニキビとストレス

3:飲食物

ニキビと飲食物の関係については
フードアレルギー的な考えが重要で
ニキビの出方に特徴があります。

その他、刺激物への反応の強さや
食品添加物、栄養バランス等
総合的に観察する必要があります。

ここは予備知識がないと
対応が難しいところなので
詳細ページに必ず目を通すようにしてください。

【対応と難易度】
ニキビが発生しうる食物を
特定することが必要となります。

これは、飲食物の原材料をメモして
自分で見つけることも可能ですが
場合により、医療機関で行っている
血液検査が有効となることがあります。

例えば、
遅延型フードアレルギー検査や
栄養療法で行われている
検査項目の多い血液検査です。
なお、どちらも自由診療となります。

飲食物に問題がある場合には
医療機関で行う対症療法では
結果が出ないこともあるので注意です。

難易度は、レベル4です。

ニキビと食事の関係詳細ページ

4:ホルモン異常

ホルモン値を調べるには
医療機関で血液検査が必要となります。

なお、血液検査を受けなくても
ホルモン療法を受けることは可能です。

また、血液検査でホルモン値に
異常がなくても
ホルモン療法が有効となることが
あるそうです。

【対応と難易度】
医療機関の対症療法がメインです。
ホルモン異常はやっかいですが
対応するべきことは
限られているので、その意味で
難易度は、レベル3です。

低用量ピル内服によるニキビ治療

スピロノラクトンによるニキビ治療

多嚢胞性卵巣症候群について

5:個人差・体質

ちょっとしたことで
皮脂が大量に出てしまう人がいます。
何もしてなくてもすぐに
皮脂が大量に出てしまう人がいます。

遺伝子レベルの問題なのか
自律神経の乱れの問題なのか
栄養素の乱れの問題なのか
はっきりとしたことは分かっていません。

遺伝子レベルの問題であれば
私たちがどうこう言っても
仕方がありません。
研究してくれる大学があるか微妙ですが
(皮脂が出ることを病気とは見てない)
薄い期待で待つしかありません。

自律神経の乱れであれば
神経ブロックなどが
有効になりそうですが
現時点では、それに関する
ニキビ治療はありません。

栄養素の乱れの問題であれば
栄養療法で行っているような
詳細な血液検査が有効になります。

但し、現時点では
皮脂が出すぎて困る人には
こんな特徴があるという
データはないと思います。(注1)

皮脂が出すぎて困っている人を集めて
詳細な血液検査をすれば
何か特徴があると思うんですけどね。

(注1)
皮脂が出やすい人は
遊離脂肪酸の数値が高いかも?

あと、皮脂量については不明ですが
ニキビ患者の血液検査データを見ると
LGSを疑う結果が多いとのこと。
LGSとニキビ

なお、LGSというのは
腸管壁浸漏症候群のことで
リーキガットと呼ばれています。
腸に小さい穴が空いていて
うまく消化吸収されない状態のこと。
遅延型フードアレルギーのような
症状が出やすくなります。

【対応と難易度】
日常生活では、普通のニキビ患者よりも
ストイックに対応する必要があります。
特に食事には、人一倍注意すること。

金銭的に余裕があれば
医療機関で詳細な血液検査を
受けるのも良いと思います。

なお、皮脂が出やすい人だと
医療機関で行う対症療法では
結果が出ないことが多いので注意です。

難易度は、レベル5です。
一番難しいタイプです。

まとめ

3、4、5にあてはまりそうな人は
むやみに対症療法を受けても
結果が出ないことがあります。

ニキビ治療方法一覧
どのような治療を選んでいくのがよいか
検討してから医療機関を利用すると
効率の良いニキビ治療が可能となります。

そして、日常生活で改善できることは
全て行うようにしましょう。

医療機関はあくまでも
ニキビ治療のサポート役です。
治療の主役となるのは、
あなた自身であると認識して
治療に取り組んでください。
根本療法的な改善を目指すなら
本人の意志の強さが大切になります。

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