眼瞼下垂手術の効果

眼瞼下垂を治療することで
目の開きが良くなります。視界が開けます。
ここまでは、当たり前の話です(機能の改善)。

90年代後半だったと思いますが
眼瞼下垂の治療をすることで
頭痛や肩こりが治ることがあるという
信州大学松尾教授の見解が出てきました。

この見解が報道されるにつれて、眼瞼下垂手術が注目されるようになりました。

目次

1:マブタが開く仕組み
2:ネジが緩むとどうなるか?
3:どんな悪影響が出るのか?
4:注意点1
5:注意点2
6:診察を受けるにあたって
7:次の解説

マブタが開く仕組み

前提として、マブタが開く仕組みを知っておく必要があるので
腱膜性眼瞼下垂ページを予め見ておくと理解しやすいと思います。

簡単に説明すると
腱膜性眼瞼下垂症というのは
上マブタを持ち上げる部分の
ネジが緩んでいる状態をいいます。

ネジが緩んだ状態で
マブタを上げたり閉じたりしていると
いろいろと他に悪影響が出てくるというのが
これから説明する話になります。

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ネジが緩むとどうなるか?

マブタを持ち上げる筋肉(眼瞼挙筋)自体が疲れてきます。

眼瞼挙筋と連動する筋肉(ミュラー筋)も疲れてきます。

額周辺の筋肉を使って持ち上げることもあり、そこも疲れてきます。

歯を噛みしめて持ち上げることもあり、コメカミや首も疲れてきます。

ようするに、いろいろと疲れてくるわけです。

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どんな悪影響が出るのか?

それが、頭痛だったり、肩こりだったり、不眠だったりということです。

ここの話がややこしいのは
単純に、筋肉の疲労の問題ではなく
自律神経への影響も問題になるからです。
(どこが原因か指摘しにくい)

先ほど、指摘したミュラー筋というのは
交感神経に関与しているため
ミュラー筋への刺激によって
自律神経系の症状が
引き起こされることがあるそうです。

不眠とか冷え性なんかが
その典型になります。

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注意点1

痛みというのは
実際に痛みがある部分と
その原因となっている部分が
ずれていることがあります。

ここで問題となっている
頭痛や肩こりも、そのパターン。

逆にいうと
眼瞼下垂以外が原因となり
頭痛や肩こりが生じていることも
あるということです。

最近は、慢性痛の多くは
MPS(筋膜性疼痛症候群)が
原因ではないかと言われることが
多くなってきました。

慢性痛で悩んでいる人は
以下のページも確認してください。

MPSとトリガーポイント

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注意点2

自律神経系の症状については
さらにその原因の特定が困難といえます。

不眠、冷え性、気分の落ち込みなど
いろいろ検査・治療しても改善しない人がいます。
「不定愁訴」の人は注意が必要です。

眼瞼下垂手術をすると
改善することもあるというだけです。
期待しすぎるのはやめましょう。

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診察を受けるにあたって

効果から望んではダメです。
頭痛や肩こりを治したい、
不眠だから眼瞼下垂手術を受けたいでは
全く相手にされませんよ。
先生によっては、怒られます。

健康保険で診療を受ける場合には
マブタが病的に下がっている、
あるいは
腱膜性眼瞼下垂症特有の症状が出ていなければ相手にされません。

もし、上記の条件に該当しないけど
頭痛や肩こり等が気になるというのであれば
自由診療で手術を受けるしかありません。

自由診療であっても
主たる効果は目の開きであって
頭痛や肩こり等については
改善することもあるくらいに
考えておくことが大切です。

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次の解説

眼瞼下垂手術による美容的効果

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