ピコレーザーと刺青除去

日本では2014年末頃に
ピコレーザーが導入されて
刺青除去治療が始まっています。

現時点(2016.7)での評価と
今後について述べておきます。

基礎知識

ピコレーザーが登場するまでは
美容機器の中では
Qスイッチレーザーが最速でした。

それが、ピコレーザーの登場で
最速の称号は、ピコレーザーに
奪われてしまいました。

ピコレーザーとしては
最速なんだから
効果も一番だと主張。

一方、Qスイッチレーザーとしては
最速だからといって
効果も一番になるとは限らないだろ。
証拠を出せ、証拠を、と反論。

で、ピコレーザー導入クリニックが
今いろいろと症例を重ねて
証拠を出そうとしてるところです。

わかりやすく説明すると
こんな感じになりますが

実際のところは、対立ではなく
ピコレーザーは凄いと思うけど
高価なマシーンに見合った効果が
本当に出るのかという
ピコレーザー懐疑派の先生が
けっこういるということですね。

とにかく、ピコレーザーの議論では
Qスイッチレーザーとの比較が
必須になります。

登場した当時の評価

刺青除去でピコレーザーを使えば
Qスイッチレーザーを使うよりも
治療回数が大幅に減ると
登場した当時は言われていました。

また、Qスイッチで綺麗に取れない
カラー刺青についても
ピコレーザーを使えば
綺麗に取れると言われていました。

では、現状はどうなのでしょうか?

治療回数が大幅に減るという点

まず、Qスイッチレーザーでも
ハイパワーな機種を使用すれば
黒単色の刺青の場合には
10回ほど照射すれば
綺麗になることが多くなっています。
(フォトナQX、トライビーム等)

では、ピコレーザーならどうなのか?
ネットで刺青除去の症例写真を
出しているクリニックがありますが
黒単色であっても大幅に治療回数が
減ってると思われるものはなかったですね。
それが全ての症例ではないのは
もちろん理解していますが。

当初、大幅に回数が減るというので
Qスイッチの半分ほどになるのかと
思っていましたが
どうもそうなっていないですね。

そもそもの話になりますが
Qスイッチレーザーもピンキリで
弱い照射しかできないものから
ハイパワー照射可能なものまで
いろいろな機種が存在しています。

一体、どのQスイッチ機種と比較して
大幅に治療回数が減ると
主張していたのでしょうか?

ここがはっきりしない限り
この議論は、かみ合いません。

治療回数が大幅に減るとして
ピコレーザーによる刺青除去を
宣伝しているクリニックがありますが
もしも治療を受けたいと思うなら
どの機種と比較したデータなのか
質問してみるといいですね。

カラー刺青も綺麗に取れるという点

まず、Qスイッチレーザーですが
適した波長を使用すれば
カラー刺青でも綺麗に取れることも
ありますが、確率としては
それほど高くないと見ています。

それ故、ピコレーザーには
かなり期待してみていましたが
こちらも当初言われていたほど
カラー刺青は綺麗に取れていません。

メーカーの症例写真では
綺麗に取れていますが(注1)
実際には、なかなか難しいみたいです。

私は当初、
Qスイッチからピコになって
治療理論が変わるというので
単一波長でもカラー刺青は
綺麗に取れると思っていました。

どうやらこの考えは間違いのようです。
結局、ピコレーザーになっても
カラー刺青の場合には
多くの波長を利用した方が
有利になるようです。

現に、各メーカーは
カラー刺青対応用の波長を
オプションで出してきています。
(最近の話ですよ)

従って、現状でピコレーザーを使い
カラー刺青を除去したい場合には
自分の刺青の色に適した波長が
そのクリニックにあるか確認してから
治療を受けるとよいでしょう。

もしもオプションもないのに
全てのカラーに対応と宣伝している
クリニックがあれば
各メーカーからオプション出てますが
先生は購入しないのですか?と
質問してみるとよいでしょう。

(注1)
メーカーが出している症例写真は
どうもあてにならないところがあって
それよりも、ホームページにガンガン
症例写真を掲載してくれる日本の
美容クリニックの情報の方が
何倍も役に立ちますね。

ピコレーザーと刺青除去の今後

上記で説明したように
まずは、各カラーに対応した波長が
今後どんどん出てくるでしょう。

ピコレーザーによる
カラー刺青除去の評価は
波長を揃えたクリニックの症例写真を
見てからになりますね。

ただ、日本人でカラー刺青を
除去したいと考える人が
どれだけいるかです。

小さいパイを奪い合っても
本体価格+オプション価格で
非常に高額な出費になるので
刺青の分野では
それほど伸びてはいかないと
見ています。

ただ、ピコレーザーの購入基準は
結局は、汎用性ですから
シミや肝斑など美容皮膚の分野でも
Qスイッチと比べて
大きなメリットがあるなら
本体自体の購入は
今後増えていくでしょうね。

そして、本体を購入した上で
資金に余裕があるときには
オプションを追加していく方式が
増えていくのではないでしょうか。

現状(2016.7)で治療を受けるなら

治療回数については
ハイパワーのQスイッチと比べると
それほどのメリットが
あるわけではないですし

そして、カラー刺青については
まだ波長が揃っていないので
波長が揃ってから
評価するしかないです。

従って、今、刺青除去を
レーザーで受けたいと考えてる人は

黒単色刺青であれば
ハイパワーQスイッチと
ピコの料金比較をした上で
どちらにするか検討をする。

カラー刺青であれば
それほど高確率とはいえないまでも
綺麗に取れることもある
ハイパワーQスイッチを選ぶか
(波長が揃っているクリニック)

ピコレーザーで波長が揃うのを待ち
除去してもらうか検討するのが
よいと思います。
ピコで波長が揃っても綺麗に取れる
保証は今のところないですけどね。

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