ニキビ跡の治し方

皮膚に凹みが生じてしまった
ニキビ跡については
治療が難しいと言われています。

ここでは、どのようにニキビ跡を治していくのか
その考え方(総論の話)の説明をした上で
ニキビ跡治療が難しい理由を述べます。

分かりやすくするために
ホクロ除去と比較して話を進めます。

症例写真等は以下でまとめています。

浅めのニキビ跡治療の症例写真はこちら
深めのニキビ跡治療の症例写真はこちら
ニキビ跡治療に詳しい美容皮膚科はこちら

ホクロ除去で考えてみる

ホクロを除去する方法の1つに
「くりぬき法」というものがあります。

特殊な器具を使い(トレパンなど)
ホクロを球状にくりぬきます。

この除去方法の場合、
除去直後は、皮膚に凹みが生じます。

この術後の凹みについては
平坦な皮膚に戻る場合と
凹みが残る場合があります。

炭酸ガスレーザーによるホクロ除去でも
平坦な皮膚に戻る場合と
凹みが残る場合があります。

平坦な皮膚に戻った理由

「自然治癒力」により皮膚が再生し
凹みが平坦になると考えます。

しかし、凹みが残った事例もあるので
自然治癒力には限界があると
考えることになります。

凹みが残った理由

昔からホクロ除去で凹みが生じた事例は
多く報告されていますが
その原因については
明確になっているわけではありません。

深く削ったことが原因と言われますが
具体的に、何ミリの深さまで削ると
凹みが残るということは
聞いたことがありません。

しかも、最近は術後管理も大きく影響すると
言われるようになってきました。
(湿潤療法が有名になってから)

従って、凹みが残った理由を検討する場合には
術後のモイストヒーリング(湿潤療法)が
適切に行われていることを前提にして
深さを考える必要があると思います。

ここまでホクロ除去の話。

ニキビ跡の治し方

基本的な発想は、
ホクロ除去の「くりぬき法」で
凹みが治っていく過程と同じに考えます。

自然治癒により皮膚再生が生じる状態を
作り出すことで治療していきます。
(真皮のコラーゲンを増やしていく)

どんな方法があるのか?

ニキビ跡治療の方法を
簡単に紹介しておきます。
詳しくは、後述します。

アブレージョン

ニキビ跡を面状に削ることで
皮膚再生が生じる状態を作り出します。
現在は、レーザーアブレージョンが主流です。

長すぎるダウンタイムが
短所となります。

フラクショナル

ニキビ跡を点状に削ることで
(あるいは、点状に熱凝固させることで)
皮膚再生が生じる状態を作り出します。

アブレージョンよりも
ダウンタイムは短くなりますが
1回あたりの治療効果は
弱くなります。

ディープピーリング

ニキビ跡を面状に削ることで
皮膚再生が生じる状態を作り出します。

ダウンタイムが長くなる点は
レーザーアブレージョンと同じですが
マニュアル操作となるので
深さ調整をどこまでコントロールできるか
心配な点もあります。

ニキビ跡治療の難しさ:瘢痕

ホクロ除去の場合には
除去直後に凹みが出来たとしても
その凹みは出来たてホヤホヤです。
その状態で皮膚再生に入ります。

これに対してニキビ跡は
既に凹みの原因となっている
拘縮した瘢痕が存在しています。
この瘢痕が治療のポイントになります。

美容皮膚科ナビでは
この瘢痕が真皮の再生を妨げ
表皮の形状にも影響を与えていると考えます。

そして、真皮の皮膚再生治療と
表皮の形状修正治療は
別問題として説明していきます。

ニキビ跡治療の難しさ:対象範囲の広さ

ホクロ除去は、くりぬきやレーザーであれば
対象範囲は、せいぜい直径1センチ程です。

これに対してニキビ跡は
小範囲で生じていることは少なく(注1)
両頬など対象範囲が広いのが通常です。

対象範囲が広くなると
アブレージョン、ディープピーリングは
相当な覚悟が必要になります。
ダウンタイムがハンパないです。

フラクショナル系の治療でも
ダウンタイムを考えると
強めの設定で照射できないことがあります。

(注1)
ニキビ跡の範囲が狭ければ
メス切除縫合での治療も可能となります。

自然治癒力以外の皮膚再生

皮膚再生が重要なら
自然治癒力だけに頼るのではなく
成長因子を加えてあげればよいではないかという
アイデアが出てくるのは必然です。

実際に、自己血液からのPRPとか
薬剤のグロスファクターなどを
使用して治療しているクリニックもあります。

しかし、照射後に成長因子を加えても
体液が既に出ていれば
それが邪魔をしてなかなか
入っていかないと言われています。

現時点では、成長因子を加えたことで
明らかに皮膚再生が良くなったという情報は
無いと思います(ニキビ跡について)。

ただ、再生医療に関する分野は
今後、どんどん新しい技術が
出てくることが予想されます。

注目しておくと良いと思います。

まとめ

ニキビ跡治療でやるべきことは2つ。
真皮を再生させて凹みを浅くしていくこと。
表皮の形状を整えていくこと。

そして、皮膚再生には限界がある。
脂肪萎縮のニキビ跡だと
皮膚再生は難しいと考える(後述)。

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